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マルウェア攻撃でよくある10種類の攻撃

マルウェア攻撃でよくある10種類の攻撃

本記事はセキュアブレイン英語サイトの翻訳です。
https://www.securebrain.co.jp/eng/blog/types-of-malware-attacks/

マルウェア攻撃とは?

マルウェア攻撃は、悪意のあるソフトウェアをコンピュータシステムにインストールするサイバー攻撃の一種です。マルウェアは、メールの添付ファイルやダウンロード、感染したWebサイトを介して配信されることがあります。マルウェアがシステムにインストールされると、機密データの窃取、システムのリモート制御、ファイルの暗号化など、さまざまなアクションを実行することができます。

マルウェア攻撃でよくある10種類の攻撃

企業のテクノロジーへの依存度が高まるにつれ、サイバー攻撃、特にマルウェア攻撃に対する脆弱性が増しています。マルウェア(malware)とは悪意のあるソフトウェア(malicious software)の略語で、コンピュータシステムに損害を与えたり不正にアクセスしたりすることを目的として設計されたプログラムです。このような攻撃は、データの損失、システムのダウンタイム、金銭的損失など、大きな被害をもたらす可能性があります。今回は、マルウェア攻撃の一般的な10種類を紹介し、その防止策を解説します。

1.ウイルス

ウイルスは、クリーンなファイルに付着する悪意のあるプログラムで、そのファイルが実行されると、ウイルスが活性化して複製され、他のファイルやシステムに拡散します。ウイルスは、ファイルやフォルダの破損や破壊、システムのパフォーマンス低下、機密データの窃取など、コンピュータシステムに大きなダメージを与える可能性があります。また、一部のウイルスは、メールのスパム送信やDDoS攻撃の原因となることもあります。

2.ワーム

ワームは、自己複製が可能なマルウェアの一種で、ユーザーの操作なしにコンピュータネットワークを通じて拡散します。オペレーティングシステムやネットワークプロトコルの脆弱性を悪用してコンピュータに感染し、感染したコンピュータを利用して他の脆弱なマシンを探し出し感染させます。ワームがコンピュータに感染すると、機密情報の窃取、ファイルの破損、システムのクラッシュなど、さまざまな被害をもたらす可能性があります。ワームはウイルスと異なり、宿主となるファイルに付着する必要がなく、単独で動けるため、危険性が高く、検知も除去も困難です。

3.トロイの木馬

トロイの木馬は、マルウェアの一種で、正規のソフトウェアに偽装してユーザーを騙し、デバイスにインストールさせるものです。トロイの木馬がデバイスに感染すると、個人情報の窃取、ファイルの改ざん、追加のマルウェアのインストールなど、ユーザーの知らないところでさまざまな悪意のある活動を行うことができます。トロイの木馬は多くの場合、メールの添付ファイルや信頼できないソースからのソフトウェアのダウンロード、ソフトウェアやオペレーティングシステムの脆弱性を悪用するエクスプロイトキットを通じて配信されます。トロイの木馬には、攻撃者がコンピュータやネットワークに不正にアクセスするためのバックドア型トロイの木馬や、銀行情報を盗むために設計されたバンカー型トロイの木馬などがあります。

4.ランサムウェア

ランサムウェアは、被害者のファイルを暗号化してアクセス不能にし、ファイルのロックを解除するための復号化キーと引き換えに身代金の支払いを要求するマルウェアの1種です。ランサムウェア攻撃は、通常、無防備なユーザーが悪意のあるリンクや添付ファイルをダウンロードまたはクリックし、マルウェアのインストールを開始することから始まります。インストールされると、ランサムウェアは、個人文書、写真、ビデオ、その他のデータを含む被害者のファイルの暗号化を開始し、ファイルへのアクセスを回復するための支払いを要求する身代金メッセージを表示するようになります。

5.アドウェアとマルバタイジング

マルバタイジングとは、攻撃者がオンライン広告に対するユーザーの信頼を悪用してマルウェアを配布するソーシャルエンジニアリング戦術の一つです。これに対して、アドマルウェアは、オンライン広告を通じて意図的に拡散されるマルウェアの一種です。アドマルウェアは通常、広告コンテンツに埋め込まれていて、ユーザーが広告を閲覧した際に起動します。

6.スパイウェア

スパイウェアは、被害者のコンピュータやモバイルデバイスを監視し、知らないうちにデータを収集するように設計されたマルウェアの一種です。スパイウェアがインストールされると、ユーザーの閲覧履歴の追跡、キー入力のキャプチャ、スクリーンショットの撮影、マイクやWebカメラの動作の記録、機密情報(パスワード、クレジットカード番号、個人データなど)の窃取が可能になります。

7.ルートキット

ルートキットは、攻撃者が被害者のコンピュータやデバイスにリモートアクセスして制御することを可能にする、悪意のあるソフトウェアの一種です。攻撃者は、しばしばルートキットを使用して、セキュリティソフトウェアやシステムのユーザーに検出されることなく、システムに継続的かつステルス的にアクセスすることができます。

8.ファイルレスマルウェア

ファイルレスマルウェアは、デバイスのハードドライブやストレージに痕跡を残さず、デバイスの揮発性メモリ内で完全に動作するマルウェアの一種です。従来のマルウェアとは異なり、ファイルレスマルウェアは、攻撃を開始するためにデバイスにファイルやプログラムをインストールする必要がないため、検出や削除がより困難です。ファイルレスマルウェア攻撃では、多くの場合、ユーザーが悪意のあるリンクをクリックしたり、悪意のあるメールの添付ファイルを開いたりすることから始まり、デバイスのメモリ内でマルウェアのダウンロードと実行が開始されます。ファイルレスマルウェアは、メモリ上に存在すると、データの窃取、ユーザー活動の監視、追加のマルウェアのダウンロードなど、さまざまな悪意のある行為に利用されます。

9.ボットネット

ボットネットとは、マルウェアに感染し、攻撃者の制御下にあるデバイスのネットワークのことです。これらのデバイスには、コンピュータ、サーバー、スマートフォン、その他のインターネット接続デバイスが含まれることがあり、「ボット」や「ゾンビ」と呼ばれます。ボットネットは、DDoS(分散型サービス妨害)攻撃、スパム攻撃、クリック詐欺、データ窃取など、さまざまな悪意のある活動に利用される可能性があります。デバイスがマルウェアに感染し、ボットネットに組み込まれると、攻撃者によってリモート制御され、ユーザーの知らないところでこれらの活動を行うことができます。

10.フィッシング

フィッシングは、サイバー攻撃の一種で、攻撃者が信頼できる組織になりすまし、ユーザー名、パスワード、クレジットカード番号などの機密情報を漏らすように仕向けるものです。フィッシング攻撃は通常、銀行やソーシャルメディアプラットフォーム、オンライン商店など、正規のソースから来たように見せかけるメール、インスタントメッセージ、または電話の形をとります。通常、フィッシング攻撃は、緊急性を煽ったり、報酬を提供するなどのソーシャルエンジニアリングの手法を用い、ユーザーにリンクをクリックさせたり、マルウェアを含む添付ファイルをダウンロードさせたり、ユーザーの情報を盗むために作られた偽のWebサイトに誘導したりします。このような偽のWebサイトは、ブランド名、ロゴ、ログインページなどが類似しており、正規のWebサイトと同じように見えるように設計されていることがよくあります。

マルウェア攻撃を防ぐための8つの方法

マルウェアの攻撃を防ぐには、積極的に対策を講じ、デバイスやネットワークを保護するためのベストプラクティスを採用することが極めて重要です。ここでは、マルウェア攻撃を回避し、組織のオンラインセキュリティを保護するための8つの実践的な方法を紹介します。

1.マルウェア対策ソフトウェアをインストールする

マルウェア対策ソフトウェアは、マルウェアの攻撃を防ぐための必須ツールです。コンピュータ上のマルウェアをスキャンして検出し、マルウェア感染をリアルタイムでブロックし、感染したファイルやシステムからマルウェアを削除することができます。マルウェア対策ソフトの中には、フィッシング攻撃の防止、悪意のあるWebサイトのブロック、ネットワーク活動の不審な動作の監視などができるものもあります。

2.ソフトウェアを最新の状態に保つ

攻撃者は、ソフトウェアの脆弱性を利用して被害者のコンピュータにマルウェアをインストールすることができます。そのため、ソフトウェアを最新のセキュリティパッチやアップデートに更新しておくことが重要です。多くのソフトウェアベンダーは、攻撃者に悪用される可能性がある脆弱性を修正するために、定期的にセキュリティアップデートをリリースしています。オペレーティングシステムとソフトウェアの自動更新を有効にして、最新のセキュリティパッチを確実に受信するようにしてください。

3.強力なパスワードを使用する

攻撃者は弱いパスワードを簡単に解読して、コンピュータや機密データにアクセスすることができます。そのため、推測されにくい強力なパスワードを使用することが非常に重要です。強力なパスワードにするには、少なくとも12文字以上で、大文字と小文字、数字、記号を含める必要があります。パスワードに自分の名前や誕生日などの個人情報を使用することは避け、忘れないための手段としてパスワードの使い回しをしたりしないでください。

4.メールの添付ファイルには注意する

メールの添付ファイルは、攻撃者がマルウェアを配信するための一般的な方法です。そのため、メールの添付ファイルを開くときには十分注意する必要があります。特に、知らない送信元からのメールや、内容が疑わしいメールには注意が必要です。メールの添付ファイルは開く前に必ずマルウェア対策ソフトウェアでスキャンし、受け取る予定のない添付ファイルは開かないようにしましょう。

5.ファイアウォールを使用する

ファイアウォールは、特定のセキュリティ基準を満たさないネットワークトラフィックの送受信をブロックすることができます。攻撃者がコンピュータにアクセスしたり、機密データをネットワーク外に送信したりするのを防ぐことができます。オペレーティングシステムに内蔵されているファイアウォールを有効にするか、オペレーティングシステムにファイアウォールがない場合は、サードパーティ製のファイアウォールをインストールすることをお勧めします。

6.安全な閲覧習慣を実践する

インターネットを閲覧する際には注意し、不審なWebサイトや悪意のあるWebサイトにはアクセスしないようにしましょう。セキュアブレインのGREDでチェックのようなWebサイトスキャナーを使用すると、アクセスする前にWebサイトが安全かどうかを識別できます。さらに、信頼できないソースからソフトウェアをダウンロードしたりインストールしたりせず、インストールする前に必ずソフトウェアの真偽を確認するようにしましょう。

7.暗号化を使用する

暗号化は、攻撃者による傍受や読み取りから機密データを保護するのに役立ちます。ログイン資格情報、財務データ、個人情報などの機密データを保護するために、暗号化を使用します。さらに、公共Wi-Fiネットワークを利用してインターネットにアクセスする際には、仮想プライベートネットワーク(VPN)を使用してネットワークトラフィックを暗号化しましょう。

8.自分自身と従業員を教育する

マルウェアのリスクとマルウェア攻撃を防ぐ方法について、従業員を教育し、自分自身も学ぶ必要があります。定期的なトレーニングや意識向上プログラムを実施し、最新のマルウェア脅威とその回避方法について従業員に周知させます。疑わしいリンクをクリックしない、不明な送信元からのメールの添付ファイルを開かない、信頼できない相手と機密情報を共有しないなど、安全なコンピューティングの実践を自分自身と従業員が確実に実行します。

これらの予防対策に加えて、脆弱性評価ツール、エンドポイント検出・応答(EDR)システム、不正検出ソフトウェアなどのサイバーセキュリティソリューションの利用が不可欠です。これらのソリューションは、ネットワークの脆弱性の特定、Webサイトのマルウェアのスキャン、ネットワークの不審な挙動の監視、フィッシング詐欺のリアルタイムな検知などに役立ちます。これらのサイバーセキュリティソリューションと上記の予防策を併用することで、マルウェア攻撃に対する防御を強化し、ビジネスや個人データをより安全に保護することができます。

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